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欧州連合商標(EUTM)のルール改正

2016年3月に大幅な制度改正が行われ、欧州共同体商標(CTM)から欧州連合商標(EUTM)へ名称が変更されたが、これに伴い新しいルールが2017年10月1日から適用される。その概要を以下に紹介する。


1. 証明商標の出願が可能となった
    いくつかのEU加盟国で可能であった証明商標が出願可能となった。証明商標は、証明される品質を標章で表示する商標で、登録に際しては、出願から2か月以内に、証明商標の指定商品・サービスの特徴や使用条件、商標所有者による試験や監督手段などの説明書類を提出する必要がある。また、重要な点として、証明商標の付与の対象となる商品やサービスを提供している者は権利者にはなれないこと、地理的な出所を証明する目的では出願できないという点があげられる。
 
2.「視覚的な表示」要件が排除された
    出願の際に求められていた「視覚的な表示」という要件が無くなり、2017/10/1以降は、色、音、動きなど、新しい商標にも対応できるよう、商標を特定できる適切な形態で表現されていれば登録可能となった。音や動きの商標に対しては、MP3やMP4のフォーマットでの出願も可能となり、形式的な拒絶を受ける可能性が低下した。
 
3.手続き面での変更
    手続き面での変更もいくつかなされており、代表的なものは、優先権の主張は出願と同時にされなければならなくなり、優先権をサポートする書類の提出は、出願日より3か月以内に提出されなければならないことである。書類が手続き言語以外の場合に翻訳の提出を求めるか否かは知的財産庁の任意である。
  その他、登録された先願商標や欧州各国の法律のもとに出願された商標などが関係する場合などにおいては、欧州商標のデータベースである「TMview」を通して各国データベースにアクセス可能である。
  また、提出書類の言語が手続き言語でない場合には、知的財産庁若しくは、他の当事者の要望に応じて知的財産庁が要求する場合にのみ、翻訳が要求される。

以上